不思議なもので、ピックが持てなくなった後も、自分はハミングバードピッキングだけは出来ていました。スタンダードな人差し指+親指でピックを持つスタイルよりも、自分には中指+親指でピックを持つスタイルが合っているのか、どうなのか分からないまま年月が過ぎていきました。

以前どこかに書いてあった記事で、中指+親指でピックを持つと、手首を良く振る練習になるということを読みました。自分の体験では、どうやらこれは本当っぽいです。今はこんな自分ですが、昔は本当にこのスタイルのピッキングができませんでした。Van Halenがどうやって中指と親指でピックを持っているのかが全く理解できませんでした。しかし、今では中指ピッキングのほうが得意になってしまった・・・。

今の自分の練習メニューとしては、まず中指+親指ピッキングスタイルで、Van HalenのYou really got meを弾きます(超ベタですいません)。これをやるとかなりのウォームアップになります。それからおなじみのクロマッチク単音弾きをやります(さらにベタ)。

オルタネイトピッキングをやるときは本当にひたすらアップピッキングに集中しています。以前も書きましたが、アップピッキングでは手首を折るような(くの字にする)動作を交えてやることでアップダウンの動作が格段と滑らかになります(自分の場合)。

ピックが持てなくなったスランプで学んだことは、以下の通りです。
  1. 人の手首の構造はかなり個体差がある。
  2. 自分に合ったフォームを見つけることが大切。
  3. 試行錯誤を繰り返すことで、自分のピッキングの問題点を炙りだすことが出来る。
(2)は当たり前のようですが、結構落とし穴だと思います。教則本などでも、ピックの正しい持ち方というコーナーがありますが、こういった部分は相当慎重に読んだほうがいいと思います。マーティ―フリードマンのピッキングを見れば一目瞭然なように、正しいフォームは「ない」、と思ったほうが無難です。

精神論になってしまいますが、ピッキングに近道はなく、損するのを覚悟で「ああでもない、こうでもない」と試行錯誤するしかないのかな、と思いました。しかし、もちろん以前も書いたようにピッキングというのは道具であって、一番大切なのは音楽であります。ライブやレコーディングを中心として、その中であくまでも補佐的にピッキングの探求をするのが大事だと思います。