ピックも持てるようになり、恐らく完全に回復した模様です!(そう思いたいです)。来月はものすごく久しぶりにピックをもってステージに上がります。大丈夫なのか?(笑)。

ものすごく遠回りしましたが、この大スランプ、危機から得たものはおつりがくるほど大きかったです。このスランプを経て、自分のピッキングスタイルは大変革しました。以前は何か筋が引っかかっているような感じがあったのですが、今は本当にしっくりとした感じで弦を捉えているという実感があります。

一番ひどいときは、なんとペンも持てなかったのです!でも、その時期を経て恐らく手首が神経の構造を作り変えていたのでは、と考えています。何かピッキングのフォームや動作が根本的に変わったのです。

何回も書きますが、自分の場合ネックになっていたのはアップピッキングでした。アップピッキングの時に意識して内側の手首を使うことにより、アップピッキングで本当に弦を捉えることができるようになりました。文章で表現するのが難しいのですが、「内側」というのは親指側ではなくて、手のひら側、という意味です。自分は今までアップピッキングの時に、親指側の手首を使っていて、これが正に「引っかかる感じ」の原因となっていました。

他に気づいたことなのですが、ピッキングをする際の「リラックス」とは何か、ということがより深く分かりました。リラックスとはただ単純な脱力ではなく、腕や手首に必要な筋肉がついている状態なのではないか、と思います。筋肉がついていれば、そこまで疲れない。だからリラックスしているように感じる。でも、上記のように何かが「引っかかっている」状態で筋肉を鍛えても、これはブレーキを踏んだままアクセルも踏むようなもので、ギタリスト寿命を相当縮める行為だと思います。

自分は手首の引っ掛かりを取るのに、なんと30年近くかかってしまいました・・・。ああ、なんという無駄・・・。他のギタリストが1年とか数カ月で体得することをやっと得ることが出来たしょぼさですが、もうこれは仕方がない!やっと得られた宝物のような気づきは、後生大切にしようと思います。